反応など

 研究者っていうのは忙しいものだろうか? ナカムラのまわりの研究者はだいたい大学の教官とか研究所の職員なのであるが,会うといつも「忙しくてなかなか落ち着いて研究できなくて」みたいなことを言っている。そして,よく観察してみると,「忙しい」と言うときにちょっと自慢げな表情になっていると思うのは気のせいだろうか。たしかに優秀な研究者はいろいろなプロジェクトなどからお声がかかって,国内・海外を問わずに会議やら研究会やらでとびまわっている。だから“忙しい”というのは優秀さ証のように勘違いしているのかも知れない。しかし,本当に「忙しくて研究ができない」のが研究者のあるべき姿であろうか?
 ナカムラは最近は「忙しくて」というのはほとんど言ったことがないと思う。研究者たるもの,忙しいということは恥ずべきことであり,「忙しくて研究ができない」などということはさらに恥ずべきことで,それが事実としても,なるべく人から隠したい性質のものだと思っているからだ。武士は食わねど高楊枝(*),これが研究者の矜持と思っているからである・・・ということはぜんぜんなくて,実はナカムラは本当に暇なのである。だってナカムラのポジションってそういうところなんです(**)。で,ここの雑文にも「最近忙しくて」なんて文章を書いたことはなかった。いちどは書きたいものよ,などと思っていたが,実はこのふた月ほどは結構忙しかった。年度末でいろんな締め切りやら会合やら研究会やら退官記念パーティーやらお別れ会やらスキーツアーやらがあったのである。この文章も出張先の相模原市の某研究所で書いている。

* なんかちょっと違うな・・・。
** あ,でもこれを読んだスペースプラズマ業界の方,暇なら仕事やろうなんて思わないでくださいね。

で,そんなに忙しいのなら(実はそんなにも忙しいわけではないのだが)こんな趣味的な文章なんか書かなくてもよかろう,と思われるかもしれないが,で,まさにその通りなのだが,実は最近いくつかのウェブサイトで反応したいことが立て続けに書かれていて,この期をのがすと機を逃してしまうので,今回はそれの処理のために短めに書いておるのであります。

  • まず,ちょっと前の話ですが,おなじみまきぴょん(失礼)の2002年3月13日公開日誌

    あれ、この「勝谷」さんって私の2年上の「勝谷」さんですか?>中村さん(みてれば)
    について。ちゃんと毎日拝見しております。でもメールで返答するほどでもないし,次の大仏文書で,と思っているうちに半月たってしまいました。そうです。この勝谷はナカムラの同期です。西原理恵子氏との鳥頭紀行やハイパーカメラマン「不肖宮嶋」シリーズで有名ですが,「文学界」に書いた純文学「ディアスポラ」もなかなか秀逸です(“純文学”っていう言葉はもう死後なのかな?)。ここに禁じ手乱発の鬼畜日記があります(←忙しいという割にはいろんなページみてる)。

  • 次に,これもおなじみ田崎さんの日記ぼぼるパパの日記(2002年3月29日参照)で話題の“極端中村率”について。ぼぼるパパの日記では共通一次のエピソードに対してナカムラが「おまえその話つくってるやろ」と言ったことになっているが,それはパパの記憶違いで,別の人のコメントだと思います。だって中村とか鈴木とかいう名前だったら,少なからず同じ経験をした人がいるのでは?
     それはともかくとして,ナカムラの学生時代の地球物理学科同期21人の中に3人中村がいたことは事実です。さらに,うちの学会は毎年の講演会に300人ほどが集まる程度の小さな学会ですが,ナカムラと近い年代の中村姓が4人もいます(ぼぼる中村は別の業界)。しかもナカムラを除く3人の中村は,ドイツはミュンヘン近郊のマックスプランク研究所に1年以上滞在した経験があります。しかも,そのうち2人はマックスプランクにいた業界で有名な研究者,BJ氏との共著の論文があります。さらにそのうちの1人はBJ氏と結婚してしまいましたがこれは関係ない。
     それはともかく,共通一次と自分の家庭を除いて,いままで一番“中村率”が高かったのは,今滞在している某研究所(これはナカムラが福井に来る前に勤めていた所)で,数年前のある日,人工衛星管制室にいる4人中3人が中村だったってときかな。ちなみにその中村の一人はこのナカムラで,もう一人は,ナカムラとぼぼる中村の同期の地球物理中村3人衆のうちの,ナカムラでもぼぼる中村でもないもう一人のの中村で,しかもそれはマックスプランクにいた3中村のひとりでした(あ〜ややこしい)。
     ところで,田崎さんとぼぼる氏の日記で話題になっている卵倒立理論のS氏もナカムラの学生時代の同期で,となりの物理学科の学生でした。もちろん,名前は中村じゃありませんが,下村です。たしかいっしょに学生実験やったような憶えが・・・。さきほどの勝谷氏もそうですが,昔の友達が活躍しているニュースって素敵ですね。自分ももうちょっとがんばらねば,などと励みにもなるし。

  • その田崎さんの日記早川さんの日記(2002年3月27日参照)に触れられているカラマゾフ兄弟の映画だが,ナカムラも見ました。もう20年近く前に,今はなき池袋文芸座,と思ったら復活していまもある池袋文芸座で,“ドストエフスキー5本立オールナイト!”という胃もたれしそうなヘヴィーな企画で見た。(関係ないが,文芸座よりさらにマイナーな,新宿の片隅の映画館とも倉庫ともつかない場所で見た「シュールレアリズム5本立」はさらに疲れた。)早川さんの指摘どおり,イワンがよかった。酒をのみながら「神はいるのか,いないのか」などと論議するシーンが印象的(というより,オールナイトで眠たかったのでそこしか憶えていない)。ただ,やっぱり映画は原作とは別の作品ですね。余談ですがソビエト映画といえば,チャイコフスキーの伝記映画はとってもよかったです。最後に熱病で死の床に伏せるシーンで,“悲愴”の最終楽章が流れるのには泣けた。しかし,この映画では同性愛についてはふれてなかったな。

  • などと駄文をつづっているうちに,アクセスカウンターが10,000を超えている。ご愛顧ありがとうございます。実はナカムラは自分のコンピューターからNetatalkでWebサーバーのファイルを直接読み書きしているので,自分のページのアクセスカウンターは見てませんでした。今回,相模原に来て外からアクセスしたので気がついた。しかし,1万人もの人がこの大仏文書を読んでくれているとは・・・,いや,まてよ。リピーターがいるから,1万人も読者はいないですね。いったい何人くらいなんだろう。まあ,とにかくありがとうございます。
こうみてみると,ウェブサイトの日記などの他人がみていることを前提に通信する相互作用って言うのは,オープンリーチみたいで(ちょっとちゃうな)なかなか面白いコミュニケーションではある・・・などと月並みなコメントで今回は終わります。今年もエイプリルフールでしょうもない嘘をカマそうと思ってたけど,思いつかなかった。

インデックスへ戻る。
次の文章へ。
中村匡のホームへ戻る。

2002/04/01