Jan 04, 2005

ふたたび解析力学

ナウなヤングの間では解析力学の噂でもちきりだが(意味不明)、昨日、用があって大学の図書館に行ったついでに、世の解析力学の教科書にはなんと書いてあるのかと思って眺めてみた。ナカムラの大学には物理系の学科がないので、解析力学の本は3冊しかなかったのだが、その中の「なっとくする解析力学」に以下のような記述があった。

さらに対象の力学的自由度が f なら …中略… 2 f 個の変数で状態を表すことができる。…中略… (が,しかし) 運動学的状態は位置、速度だけでなく、加速度を知らなくてもいいのか、と思いたくなる。これはまことにもっともな疑問であるが運動とは瞬間的には位置と速度で表現できるのだ、とここはいささか強引に認めてもらう以外はなさそうだ。

なぜ位置と速度の二つで十分かは、ナカムラでも学生のころから知っているわい,もとの運動方程式が時間に関して2階微分だから、積分定数をふたつ決めれば解が決まるからじゃ,と思って読みながらふと考えたのだが,じゃあ,もし,運動方程式の微分が3階以上だったら解析力学ってできるんだろうか? ちょっとやってみると,最高次の微分が偶数階だったらそれらしいラグランジュアンはできそう。でもちょっと汚い。ハミルトニアンは無理矢理には作れそうだが,「ホンモノ」じゃないだろうなあ。

ところで,解析力学の教科書ってたいがい仮想仕事の原理からはじめてるが,あれはわかりにくくありません?

  1. 作用というスカラー量が極値をとるという事実は座標系によらない。
  2. 適当に作用を決めて,ある座標系(具体的にはデカルト座標系)で、それの極値を求める方程式を書いてみたら,たまたま運動方程式に一致した。
  3. だとすると、どんな座標系でも極値をもとめる式(オイラー・ラグランジュ方程式)を解けば運動方程式の解が得られる → ウマー

と説明されるほうが,すっきりしていると思うのだが…。で,その応用として,拘束条件がある場合を計算して,余力があれば,これは仮想仕事の原理で説明できて,歴史的にはこっちが先だったんだ,と教える方がよくないですか? それとも、上のナカムラの理解がどっかまちがってる?

Comments and Trackbacks

わしは

そう教えてました。皆が同じように教科書を書いて同じように教えるのは(以下略)

Posted by たざき at 2004/12/09 (Thu) 16:13:19

もう少し正確に言うと

まず、2に相当することをやる。適当に決めるとやらせなので、ポテンシャルの時間積分あたりを試してみて、これじゃ駄目で何を足せばいいかさがす、みたいなノリで発見的にやる。あとは、1,3と行きます。

Posted by たざき at 2004/12/09 (Thu) 18:11:35

なっとくする?

やっぱりそのほうがわかりやすいですよね。大学でやってる解析力学の授業は,どれくらいがこの方式でやってるんだろうか? (中村は解析力学の授業はしたことがありません。)

ところで,「なっとくする〜」シリーズの教科書って,パラパラみてみると「これではなっとくできんなあ」というのが多くないですか?

Posted by 中村 at 2004/12/10 (Fri) 17:48:50

なっとくする

数理ファイナンス、を現在読んでおります。まあ自分の不勉強故に、なかなかなっとくとまでいきません。。。数学を専門としない者におススメのLebesgue積分のテキストって何かありますか?

Posted by 伝道師K at 2004/12/10 (Fri) 22:07:49

ルベーグ積分って

ウニの体積を計算するときに、トゲの部分はのけて積分するようなものとしか理解しとらんです。Winner-Khinchinの定理なんかもちゃんとやろうと思うとルベーグ積分がいるんでしょ?

Posted by 中村 at 2004/12/11 (Sat) 15:43:50
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