Nov 20, 2009
なじまない
いま話題の「仕分け」の話。科学技術分野で言えば,スーパーコンピューター事業に関するプレゼンの情けなさはネットで話題だが(たとえばこことかこことか),「仕分けは,科学技術にはなじまない」という緊急提言を総合科学技術会議の有識者議員が発表したというニュースを見た。科学技術関連の仕分けにはいろいろ議論があるだろうから内容についてはふれないが(でもGXはダメでしょう[あ,言っちゃった]),この「なじまない」という言い方はまったく説得力がないのではなかろうか。これ,科学技術じゃなくてもなんでも言えますよね。「仕分けは,福祉にはなじまない」「仕分けは,教育にはなじまない」「仕分けは,社会基盤整備にはなじまない」等々。なにか,「研究というものは業績評価には,なじまない」などと教授会で大真面目に言う業績なし教授を連想させる。
巨額の資金の争奪戦のバトルフィールドで,こういうアバウトで観念論的な話をしても「寝言は寝てから言ってね」で終わりじゃないかしらん。もし,科学技術を本当にアピールするなら,たとえば……,たとえば。あかん,思いつかん。というか,そういうのをナカムラごときが思いつくようなら苦労はないのだろうが,とにかく,科学技術にあまり関心がない人にでもその必要性を説得力をもってアピールできなければ,緊縮財政のおりに予算を減らされるのはしょうがないだろう。なにか科学技術とは神聖にして侵すべからざるもの,という観念を世界のみんなが共有していると誤解しているのではなかろうか。実は福祉だって教育だって社会基盤整備だって,当事者はみんなそれが神聖にして侵すべからざるものと思っているんだよね。
Oct 26, 2009
しおしおのぷー
ナカムラはおおやにきというblogを愛読している。最近のWinny事件二審判決という記事は,むつかしい法律議論のはなじなのだが,そのなかで「概括的故意」の例をあげるときにでてきた「しおしおのぷー」というのが妙におかしくて,研究室でひとりわらう秋の夕暮れであった。
Oct 17, 2009
PhysicsClimbingImprovisation and Jokes
またまた増井twitterからのネタだがチェスボクシングという競技があるらしい。こういう組み合わせ技ならいくらでもできて,しかも全部ANDでつなげたら競技者が非常に限られるのではないかしらん。もし,物理の論文を書いてからロッククライミングで岩壁を登り,頂上でジャズのインプロビゼーションをやるという競技があったら,ナカムラは世界で10位以内に入る自信があるなあ。さらに,その競技中にしょうもないジョークをかましてどれくらい笑いがとれるかというのも審査対象になるなら,たぶん,ナカムラがtop of the worldに立つだろう。
ところで,その増井さんですが,昨日twitterネタでテレビにでてましたね……って知らないひとにはゴメン。
とってもたくさん
世の中にスキューズ数というものがあって,「なんらかの意味をもつ数学史上最大の数」だそうだ。「無量大数」なんて1068程度だそうなので,これに比べればかわいいものですね。で,今日みつけたこの記事によれば,ビッグバンのときにできた可能性のある宇宙の数(われわれの宇宙以外にもたくさんできた可能性があるらしい)は101010000000だそうだ。スキュース数にくらべれば,まだまだ甘いのう,という考えもあるが,実はここで10の右肩にのっている指数を10107と書かなかったのは,htmlの仕様(かな?)で上つき文字は2重までしかできないというのが理由で,つまりこの数はweb上で表現を想定してないくらい大きな数なのである。げげっ。lynxとかw3mで読むとどうなるのだろう?
しかし,これって本当かなあ。実は,ほかの学問分野と同じく物理学も細分化がはげしくて,プラズマ物理専門のナカムラにとっては,この手の話はアマチュア程度の理解しかない。しかし量子重力の理論がぜんぜん確立されてないのに,ビッグバンのときの量子効果なんて計算できないと思う。まあ,この分野は結構言った者勝ちなところもあるみたいで,たとえば数年前まで「宇宙は虚数の時間からはじまった」とかいう話が科学雑誌なんかに盛んに書かれていたが,きくところによると,これはかなりマユツバで,いまはあまり信じる人もいないらしい。
ところで,上にリンクしたスキュース数の話にでてくるハーディーとリトルウッドというのはラマヌジャンを「発見」した二人です。ラマヌジャン関連ではいろいろナイスな逸話があるので,はじめて名前を聞くという方はネット検索してみると面白いですよ。ちなみにナカムラの乗ってる車のナンバーは「1729」。
Oct 09, 2009
超絶技巧
またまた増井さんのtwitterから知ったのだが(増井さん更新早すぎ)「みんながエスカレーターばっかり使うから階段を鍵盤にして音が出るようにしたら利用者が急増」という記事。増井さんはみんなが「ねこふんじゃった」を弾きまくったらうっとうしいと心配しているが,必死に練習しまくって「ハンガリアン狂詩曲」とか「スペインの高速道路で悪魔と死闘」とかの超絶技巧曲を弾きまくる奴とかでてこないかしらん。
Oct 02, 2009
名は内容をあらわす
デジタルマガジンというサイトは,話題もなかなか脱力系で良いのだが,各ページのファイル名がヘッドラインになっていてなかなかおもしろい。たとえば「普通の卵の2.5倍のサイズの卵を産んだ雌鳥、力尽きて死ぬ」は「roberta-the-hen-dies-after-laying-enormous-egg.html」。
Oct 01, 2009
タイトルつけるの忘れてた。
増井さんのtwitterにあった「ひらめき」と「直感」の違いという記事だが,なんとなく違和感がある。「『ひらめき』は思いついた後に、その答えの理由が言える。(中略)『直感』は本人にも理由が分からない確信を指す。」と説明されていて,それはそれで悪くはないと思うのだが,ナカムラの感覚では「ひらめき」と「直感」は,そもそもまったく違うカテゴリのもののように思える。つまり,「ひらめき」というのは,なにか問題解決のキーになるようなアイデアを突然思いつくことであり,「直感」というのは思考一般について,論理的な手段を使わずになにか見えてくるというものではなかろうか。だから,「直感的なひらめき」とかいうのもあるのでと思う。
ところで,ナカムラもtwitterのアカウントもってます。これ。しばらく塩漬け状態だったけど,最近また使ってる。
Sep 02, 2009
一般掛け算
アインシュタインが来日したとき,「特殊相対性理論」と「一般相対性理論」の二つの講演をしたのだが,「特殊」よりも「一般」の方がわんさか聴衆が集まった,なぜかというと普通の感覚では,「一般」の方なら一般ピープルにも理解でき,「特殊」というのはなにか特別な聴衆向けという印象だったから,という話をどっかで読んだことがある。(いま,ネットで調べたけど,みつからなかったので,不正確かも。)
実は物理とか数学では「一般」というのは適応範囲がひろく,「特殊」といえば,そのなかの限られたケースでしか使えないというニュアンスがあり,ざくっと言ってしまえば「一般」の方が偉いのである。たとえば「特殊漫画家」(←なんちゅうたとえじゃ)とかいうときのニュアンスとは違い,物理屋が世間の感覚とずれているまたひとつの例である。そういえば「物理屋」という言い方も世間とずれとるのう。
というようなことを思い出したのは,カネゴンさんのこの記事で「微分を『特殊割り算』、積分を『特殊掛け算』と説明する」というのを読んだからである。実はナカムラも前野さんと同じく,カネゴンさんのいうように「積分は掛け算,微分は割り算」と授業で教えているのであった。実はこの例えって多くのひとが使ってるのね。ナカムラの場合「掛け算の化け物」のかわりに「掛け算の親玉」といっているのだが。(本筋とは関係ないが,微分より先に積分を教えるようにしている。面積を求めるほうが傾きを求めるより直感的じゃない?)で,さきほどの「特殊」と「一般」の話にもどると,積分は「特殊掛け算」ではなく,「一般掛け算」というほうがよろしくないだろうか,と思ったのだが,アインシュタインの講演の話を考えると,感覚としては「特殊」のほうがやっぱりいいのかな,などと考える夏の終わりの夕暮れ時であった。
Jul 29, 2009
都市伝説
「都市伝説だと思っていたら……」という記事だが,これって,車椅子とプルタブの話みたいに都市伝説が先行して,それが現実になった,なかなか興味深い例ですね。
というわけで,しばらく意味もなく更新がとだえてましたが,また意味もなく再開します。London80も再開したことだし。更新頻度は低いと思いますが,よろしく。
Mar 11, 2009
Mar 09, 2009
Tensor Wave
以前(いま日付をみると2003年だ。ときのたつのは,はやいのう。ところで,パナウェーブってまだ頑張ってるのかしらん。),音波がスカラーじゃなくてテンソルだとヨタ話を書いたが,実は本当だったみたい。なんて先見の明! (いや,そんな話じゃないんだが。…っていうか「先見」って変換しようとしたら「浅見」ってでてきた。…っていうか,今回は括弧内の文の方が地の文より多くなってしまった。)
Fukui Jazz
東京ジャズに負けるとも劣らないことはない豪華メンバー出演と評判の福井ジャズが響のホールで開催されます。いや,実は先週からもうやってて,そちらがメインだったりするのですが,実は14日にナカムラが出演します。14日の一発目の「ドラブラタ」というバンドで数曲ギターを弾きます。お暇ならみにきてね。チケットが欲しい方はご連絡ください。
Feb 28, 2009
時空の迷宮とアイルランド最悪のドライバー
以前,オーストリア大使館が「オーストリアとオーストラリアはまぎらわしいから,これからはオーストリーとよんでね」と呼びかけたが,まったく定着しなかったようだ。大使館もあきらめたみたいで,今はウェブサイトにも「オーストリア」と書かれている。なんか「E電」みたい。

で,ナカムラはそのオーストリアに何度か行ったことがあるのだが,そのときに本当に起こった話。ネタじゃないぞ。ウィーンだったと思うが,街中で道にまよって,あれ,いま俺たちどこにいるんだ,とみまわすと「Einbahn」と書いた看板がたっている。地図をみても「Einbahn通り」なんてないしな,もう少し歩いてみるか,と少し移動するとそこにもまた「Einbahn」の看板が。あれ,さっきの道とはちがうはずだけど,どっかでつながっているのか,などと考えながら歩いているとさらにまた「Einbahn」,でも,絶対にさっきのやつとは違う。げげっ,これはエッシャー歩道もびっくりの時空の迷宮に迷い込んで,無限Einbahn地獄を一生さまようのか,とあせったが,タネを明かせば「Einbahn」とはドイツ語で「一方通行」という意味でした。
アホなやつだとお思いかもしれないが,そして,多分それはその通りだが,同じようなアホも結構いるんですよね,とここの記事を読みながら思いました。
Feb 25, 2009
あんどろめだ
映画「少年メリケンサック」の中ででてくる挿入歌(?)「アンドロメダおまえ」が超気に入って,映画公式サイトなどながめていると,クリックすると意味もなく「あんどろめだ」と音が出るリンクとかみつけて,ああ,だれかに言いたいっ,と思うのだが,あいにく映画はひとりでみに行って,まわりでみたやつもいなくて,しかたがなくここに書いているナカムラであった。
Feb 06, 2009
ポケット
運転免許を紛失したので,再交付してもらいに行った。紛失届を書かされたのだが,そこに「紛失時の状況」みないな欄があった。めんどうくさかったから,「落とした」とだけ書いたら,窓口のおねえさんが,「それだけでは困ります。落としたときの状況を書いてください」と言ったので「落とした(ポケットに入れていてなくした)」と書き足すと受け取ってくれた。ポケットに入れていようと手にもっていようと,落ちてちまったら同じだとおもうのになあ……。
しめきり
げっ,今日が春の学会の予稿(発表内容の要約)提出の締切りだっ!と思って大学に来たら13日に延長になっていた。やれやれ,ということで「明日できることは今日しない」をモットーに刹那を生きるナカムラは,「まあ,ネタはとっくにできているので,文章にするだけならすぐだからね…」などと自分にいいわけをしつつ,さっそく原稿をほっぽりだして,ひさびさにblogなど書いているわけだが,同じような同業者のみなさんもいるのではなかろうか? はい,締切りがのびたからヒマになってこれを読んでるキミ,手を上げて。
ところで,ナカムラの業界では最近,こんな感じで学会や研究会の予稿締切りが延長になるのが一般的になってきた。4,5年前はあんまりなかったよね。主催者側としては「げ,明日締切りなのに,まだ原稿があんまり来てない。しょうがないなあ,ちょっと延長して時間をやるか」てな感じだと思うが,それがデフォルトになってくると「どうせまた締切り延長があるだろうから,まだ手をつけなくていいや」とか思う不埒なヤカラ(←おまえだよっ)が現れて,結局セーフティーネットとして機能しなくなるような気がする。数年に一度くらいショック療法でガチに締切ればいいんだろうな,でもそれで自分が投稿できないと困るな,いや,毎回ちゃんと公式発表の締切りをまもればいいだけなんだけどな,などと考えながらも原稿に手をつけないナカムラであった。
Jan 14, 2009
フジヤマ
べつにCohenさんである必要はないのだが,たとえば「この記事」でインタビューに対するCohenさんの答えが「(前略)みんな嫉妬しているのよ。(中略)他のことをする時間がなくなるわ。」とかいう,変にくだけた女言葉に訳されている。日本語でインタビューされてこんな答え方をする人は,美川憲一以外にはそう多くないだろう。この記事には原文がリンクしてあるのだが,もとの文章は普通の英語であるので,とくに女性の会話体で訳する必要もないはずだる。ても,こういう訳ってとっても多いので,なんとなく,外人さんってこんなしゃべりかたするよね,と思ってしまいません? そうするうちに,これが外国人女性の言葉を訳するときの定型になってしまった感じである。
それとから連想したのだが,「ハラキリ」と「フジヤマ」という単語は結構おもしろいと思いません? だって,日本人同士の外国と関係ない話題の会話なら,絶対に「せっぷく」,「ふじさん」と言うはずだ。 だから,これは実は外来語なのではないかしらん。日本語起源の欧米語があって,それがさらに日本に逆輸入されたわけだ。いや,そうではなくて,「欧米人だったら,たぶん,こんな風に言うんじゃないか」と適当につくられた単語かもしれないけど。実はカメラメーカーの「キャノン」もそんな風にして「観音」からできた単語だと聞いたことがあり,「キャノンオートボーイって,日本語訳すると観音自動少年なんだせ」とかいうウンチクを語った覚えがあるが,いま,しらべてみるとちょっと違うみたい。