Apr 22, 2008

道路特定財源

小浜市といえば,例のヒラリー対オバマの大統領候補対決でスーパーチューズデーが有名になったが,ナカムラの勤務する福井県立大学は福井市以外に,この小浜市にもキャンパスがある。授業で小浜に行くこともよくあるのだが,以下の写真その小浜市から県道24号を来て,若狭町に入って国道27号するところにある跨線橋(雨の日なので,ちと窓に水滴がついてます,ご容赦)。

跨線橋というからには,下に鉄道が通っていて,これがJR小浜線なのだが,その時刻表を見ていただきたい。げげっ,1時間に一本もないやんけ!さらに驚くことに,このような跨線橋が敦賀・小浜間の50km程度の間に4つ(橋ってどう数えるんだっけ,4脚?4本?)もあるということである。この交通量(車・鉄道ともに)だと踏切で十分で,こんなものはどう考えてもいらないと思うのだが,ナカムラの知らない重要な理由があるのだろうか?

と,いうのも,今話題の道路特定財源について考えるに,「特定」ということでこのような不要な投資に使われているのはたまらん,と思うからである。もし,本当に国の予算が危ないのであれば(本当に危なそうだが)ガソリンが少々高いのは我慢しないでもないが,こんな不要な跨線橋をつくらずに,一般財源にしてして欲しい。もちろん,このような一例だけだは特定財源反対の論拠にならない,というのはアリだが,少なくとも状況証拠にはなるわけで,反証義務は特定財源推進派にあると思う。

Apr 01, 2008

エイプリルフールかトンデモか?

エイプリルフールのネタかと思ったが「米国でLHCの運用禁止を求める訴訟、ブラックホール生成実験は安全性が確認されていない」という記事,日付をみるとちと早いので本当のことだろう。いや,「本当」というのは訴訟があったことで,ブラックホールが本当にできるか,あるいは,それが本当に危険なのか,というのは別問題。これについてはこんなページをみつけた。ナカムラは,ストレンジレットとかの素粒子ネタはパッパラパーなので,小一時間問い詰められてもよくわからんが,LHC程度のエネルギー現象は自然界には頻繁にあるだろうというのは知っている。だからできたブラックホールが地球を飲み込んでしまって,人類終了,なんてことは起きそうにないのはわかる。

しかし,ちょっと想像力をたくましくしてみると,遠い将来にビッグサイエンスの実験が思わぬ方向に走ってしまって人類滅亡,とかいうことは結構リアリティーがあるのではなかろうか? ものの本(どの本だったか忘れてしまった)によると,20世紀初頭の核物理学の黎明期には,世界の片隅の実験室で行われた核分裂の実験が連鎖反応を起こし,地球上の鉄より重いすべての原子核が崩壊してしまう,なんてまじめに心配した人もいるそうだ。実験室でできたブラックホールが世界を飲み込む,ていうのは,ひところ流行った人類滅亡危機系のSF映画のネタとしては,少なくとも「The Core」なんかより,ずっと本物っぽい。

スイス・フランス国境の実験施設で生まれたブラックホールが徐々に成長していって,もう西ヨーロッパの半分はのみこまれてしまった。このままではあと3か月で地球全体が事象の地平線の中に落ち込んでいってしまう。そこで立ち上がったアメリカの科学者達! ハリウッド映画にとって都合のいいことに,アメリカはヨーロッパの裏側だから,CGでヨーロッパ滅亡のシーンを派手に描く。アイガー北壁が崩壊し,エッフェル塔とビッグベンがブラックホールにのまれていくシーンの次に,ビビって驚き慌てるシンジュク・トーキョーのシーンもおまけで5秒くらいいれて,後半はタフでクールなアメリカンヒーローが地球を救う。(でも,どうやって救うんだろう? まだ,実験をはじめる前に裁判で差し止め判決を出して救う,とかいうんじゃあまりにショボくて映画にならないな。)

まあ,それはともかくとして,もと記事に「LHCによってミニ・ブラックホールが生成できたとしてもそのミニ・ブラックホールは、理論上はホーキング放射によって直ぐに消滅することなども予想されており」などと書いてある。ホーキング輻射については,ちょっと前にふれたが,実はごく少数ながら,この存在を疑う研究者もいる。たとえばLHCがらみのこのページの頭の三つの論文なんかがそれ。最近も「ブラックホール蒸発なんてうそっぱちじゃ〜」という論文がarXivに投稿されてる。あれ,これ著者に見覚えが……。 こいつ,プラズマ物理が本業で,ブラックホールなんてパッパラパーじゃないのかなあ。本気か? エイプリルフールネタか? トンデモか? いや,結構本気です。識者のご意見をお願いします。