Aug 24, 2006

夏の企画2:お前ら,ナカムラに物理を教えてくれませんか?

前回につづいてシリーズ第二弾。今回は題して「実はとっても簡単なことで訊くのは恥ずかしいのではないだろうかと思いつつも,考えてもよくわからんし,図書館に行っても文献なかったのでとりあえず教えて君スペシャル!」。実は物理というより物理数学の問題なのですが,よろしくお願いします。

関数Φ(λ,η)に対する線形の微分方程式

があったときに,これを変数変換せずに変数分離して

の形の一般解を得るのは,一般的に可能でしょうか? なんか一般的にはこの形にできないような気がするのですが…。具体的な問題としては,たとえばポアソン方程式を


(RとYは正の定数)

のような領域(バームクーヘンをx軸に並行な二本の線で切ったような領域)で解くときに

という変数を使うような場合です。

Aug 23, 2006

夏の企画:お前ら!70年代ブリティッシュロックを熱く語りませんか?

最近,このページの右にある「Guest Book」の欄で70年代ブリティッシュロックの話題がもりあがっているので,以下のコメント欄を使って思う存分語ってください。当然, ここにある12項目のうち,9項目以上が当てはまる方にしか発言権はありません…というのは嘘で,なに言ってるかわからん,よくそんなもんに熱くなれるのう,とかいうのもアリです。

Aug 18, 2006

ハートのエースが出てこない?

ジョーカーを除いたトランプ52枚をよくシャッフルして、その中からランダムに一枚抜き出すとしましょう。もし、そのカードがハートのエース以外だったら、あなたはその数字かける1万円もらえる、しかしハートのエースだったら、その回までに稼いだものを含めて、もっている金をすべて没収される。この賭けを何回かくりかえすわけだが、あなたはいつでも好きなときにやめることができる。ただし、ハートのエースをひいたらその回ですべて終了で、それ以上つづけることはできない。では、一定額の所持金からはじめた場合、何回めにやめるのが賢いか?

このページをお読みの理系オタクなみなさんなら、こういう問題はお手のもので、ちょこちょこっと期待値など計算してしまうだろうが、重要なのは正確な計算値ではなく、この賭けをいつまでも降りないと、必ず全財産を失うということである。一回の試行で所持金を失わない確率は51/52でかなり高い確率だが、これを何回もくりかえすと、51/52かける51/52 かける51/52かける…という風にどんどん確率は小さくなって行く。たとえば200回くりかえすと、所持金を失わない確率は約0.02、つまりほぼ確実に全財産を失う。一回だけの賭けならばラッキーして勝ち逃げできる可能性が高いが、それに味をしめて何度も賭けを続けていると、確実に破局が訪れるということだ。

さて、話は変わって最近の時事話題、アメリカからの牛肉輸入再開である。ははーん、ナカムラのやつ、確率の話をしてると思ったら、牛肉を食べ続けるといつか必ず狂牛病にかかるとか言いたいんだな、と思ったあなた、残念ながら話はもう少しひねってあります。

この狂牛病だが、最近読んだ本によると、もともとスクレイピーという羊の病気が牛に,そして牛を経由して人間に伝染するようになったのは人間の発明した技術が原因だそうだ。つまり牛に他の家畜の肉や骨を砕いた,いわゆる肉骨粉というやつを食べさせるという,いままでになかった効率的な飼育法によって,飼料にされた羊の病気が牛に伝染ったのである。そして、スクレイピーや狂牛病、あるいはクロイツフェルト・ヤコブ病は潜伏期間が数年から数十年と長いため、その因果関係をつきとめるのに、長い時間と多大な労力が必要だった。その原因がつきとめられるまでは,狂牛病とは原因不明の謎の病気で,肉骨粉という人間の発明がもたらしたものとはわからなかったわけである。

ということは、ですよ,今,狂牛病とは別の人間起源の問題がまさに現在進行中で,でもその因果関係などの全貌がわかるのに何十年もかかったりして,よくわからないうちにどんどんと災難が広がっていくということは十分に有りうることではなかろうか。そして,そういう災難のひとつが,何か人類に決定的な害悪をもたらす可能性は否定できないだろう。たとえば、携帯電話の微弱な電波が生殖細胞のDNAにすこしづつ影響を及ぼし、5世代先には不妊率が90%を越える、なんてことになったら、人類はそれを防げるだろうか?(あくまでたとえの話,現実的にはこの可能性は低いと思います。)5世代先になってその事実に気づいたとしても、もう遅いのである。

で、問題は、そのような破滅的な副作用のあるテクノロジーというのは、人類の繁栄が続く限り,必ずいつか開発され、人類を破滅に導くいうことだ。その理由は上に述べたトランプゲームと同じである。一度の賭けで負ける可能性はきわめて低くても、それを無限回繰り返すと、必ずいつかはハートのエースをひいてしまう、つまり破滅的な結果がもたらされるというわけだ(その前に強制的にゲームが中断されない、つまり、戦争や天災などの別の理由で人類が破滅しないとしてだが)。

これは(1)人類は自ら開発する技術から生じる影響をすべて確実に知ることはできない、(2)その影響の中には人類に破滅的影響があるものも存在し得る、(3)人類は破滅するまで新しい技術を開発し続ける、という三つの前提をみとめると、ほぼ数学的に演繹される命題である。上述の前提のうち、(1)と(2)はまず反論の余地がないだろう。(3)も今の社会をみると止めようがないように思えるが、社会通念というのは時代によって変わるので、何千年のタイムスパンではどうなるかわからない。

ということで、人類が自分で開発した技術によってもたらされる破滅から逃れるには、ある時点で「ああ、もう世界は十分に便利になった、これ以上なにかを発明するのはやめよう」と全員で合意して、賭けを勝ち逃げする以外にないのではなかろうか?

ナカムラ個人としては別の選択肢を考えていて、それは「人類の繁栄なんて無限に続かなくてもいいじゃん」というものである。現時点ではこっちの方が現実的に思えるんだけど。

コメント

いくつもコメントをいただいていて,反応せねばと思っているうちに日がすぎてしまいました。すみません。ちゃんと全部興味深く読んでます。これにこりずにコメントください。