Feb 09, 2008

お前ら,ナカムラに物理を教えてくれませんか?

ときどき忘れたころにやってくるシリーズですが, 前回に続いて第三弾。この前のちと恥ずかしい記事にコメントをいただいたところをみると,まだ前野さんも読んでくれてるみたいだし,最上さんも最近ブラックホールの記事を書いてる(トラックバック信号送信しちゃった)し,ということで,前々から疑問のホーキング輻射関連の質問。この御二人に限らず,どなたか詳しい方のご教示をお待ちしております。

ブルーバックスみたいな解説本や初級者向けの教科書(たとえばシュッツ)では,ホーキング輻射を

  1. 不確定性原理ΔtΔE<hにより,事象の地平線付近でΔt〜h/ΔE程度のタイムスケールで粒子ペアが生成される。
  2. そのペアの片方が地平線の内側に落ちると,そこでは負のエネルギーを持つ。
  3. 外側に飛んで行った粒子のエネルギー(正)と内側に落ちた粒子のエネルギー(負)を合わせると合計でゼロだからエネルギー保存をやぶらずに真空から粒子対が生成されてラッキー!
というように説明してある。で,疑問はこのΔtとΔEって,どの座標系でみた時間とエネルギーですか?

ナカムラは以下のように感じるのですが:

  • もし,Schwarzchild座標のような遠方からみた座標系だと,時間の進み方が地平線付近で無限に遅くなるので,いくら待っても粒子は地平線に落ちない,つまり不確定性原理からくる時間じゃ無理。
  • 逆に有限時間で地平線を越えるKruskal座標のような座標系だとすると,時間に正準共役な「エネルギー」という量は地平線をまたいでも正のまま,つまり仮想粒子ペアは出世して本当の粒子になることはできない。

シュッツの本(p226です)などを見ると,単に「エネルギー」とか「時間」とかしか書いてなくて,このへんが,よくわからん。あとの方の計算では局所慣性系で議論しているが,だとするとエネルギーって大域的な保存量じゃなくなるのでは? いや,そもそもプラズマ物理という古典物理で飯を食っているナカムラには仮想粒子というのがよくイメージできない(ゼロ点振動ならなんとなくわかる)のだけど……。

ちなみに最上さんのページの問題ですが,Kruskal座標でみると,内部にある重力源は有限時間内に特異点に落ち込んでしまうのではないでしょうか? これもよくわからんので,識者の解説求む。

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