Jun 12, 2006

ヤングライフ

先週末はお仕事で福岡に行ってきました。博多ラーメンファンのナカムラは2日で4杯ラーメンを食べたわけだが,博多駅ビルの商店街には「ヤングライフの街」なるものがあった。


ナウなヤングが集まるのだろうか? 

というのは実は今回の話とは全然関係なくて,前々回の千葉の学会から書こうと思ってた話題。千葉の学会で友人からきいた,最近放映されたテレビドラマの話(タイトルわすれた)である。そのドラマのヒロインの恋人役が若き数学者なのだが,プリンストンかどっかでポスドクをやっているという役柄で,マンハッタンの豪華なマンションに住んでいるという設定だったそうだ。うーん,やっぱり世間的感覚からはアメリカでポスドクをやっているというと,セレブなイメージがただようのであろうか? 実際にアメリカでポスドクをやった経験があると(ナカムラもそうである),それはPSPの理想と現実よりもギャップが大きいと思うんだがなあ…。

「ポスドクってなに」という方も結構いらっしゃるだろうが,そいう向きには,たとえばWikiPedia の解説など読んでいただきたい。ところで,この解説の最後に

…ポスドクの人数は増加した。しかしながら、ポスドクを経験した博士号取得者の行き先として考えられる大学・研究所の定員は増えていない。このことは、ポスドク問題と呼ばれる。
とあるが,これがポスドク問題の本質なのだろうか? たとえば,ロックミュージシャンをめざしてインディーズからCDを出す若者は多いが,それからメジャーデビューしてロックで食っていけるやつなんて一握りだ。「インディーズを経験したミュージシャンの行き先として考えられるメジャーバンドの数は増えてない」というのは「インディーズ問題」とは呼ばれないだろう。

クラシック音楽なんてもっと悲惨で,音大のピアノ科に行った友人にきくと,音大に入学したやつがプロのピアニストになれる可能性はほぼゼロだそうだ。プロになるようなやつは15才でショパンコンクールで優勝とかしているからである。だけど「ピアニスト問題」っていうのは聞かないでしょ? もちろん,ポスドクという制度についてはそれ以外にいろいろ問題はあるが,「希望者に比べてポストが少ない」というのは全く問題ではないと思う。(こんなこと書くとポスドクの諸氏に袋だたきにあって「祭り」とかになるのかな?おてやわらかに。)

Comments and Trackbacks

音楽家?

僕のいいかげんな理解によれば、能力のある音楽家は矢張り世に出る訳で(一流はソロ、次点はオーケストラや先生)、一応、競争原理が成り立っているのに、ポスドクの場合は専門が余りに限られすぎて、年によって、能力のある者に職がなかったりする(しかも能力の無い者が時代の狭間を縫ってパーマネントについたりする)、という何となく不公平なイメージ(それが現実かどうかは知りませんが)がある気はします。 
が、それは全然いいたい事じゃなくて、えっと、やっぱり文部省が大々的に宣伝して、大学に「大学院の定員を満たさないと予算を削るぞ」と脅したところに「問題」と言われる所以があるんじゃないでしょうか? 税金使って、不必要な教育を強いたんですからね。僕の所にも、「こいつは絶対に研究者としては残れない」「奴隷戦力にすらならない」という学生はいますよ。こういう学生が卒業後にどうなろうと、本人の責任だと思いますが、そんな人間の教育は税金の無駄と言う気分がします。
そんな、激しい玉石混交状態では、ポスドク制度は必要だと思います。すくなくと研究に向かない人間がパーマネント職に就いてしまうリスクは無くなりますから(ポスドクを経験せずに運良く就職した人間がこんな事を言って良いか知りませんが)。

Posted by yama at 2006/06/17 (Sat) 19:56:03

優しい世代?

ラーメンはナウなヤングに囲まれて食べたんですか?博多では替玉ってのがあるんですが,確か自称グルマンの義従兄殿は実は実質8杯くらい食ったりしてないですか?してたらジャズギター弾いてバングラ語ポップス歌えるラーメン王目指してください.

私は惑わない歳を過ぎても毎年,契約更改してます.この前古い先輩に「なんだ,じゃぁまだポスドクなんだ」と斬り捨てられました.「悪いか,このやろー!」と思いましたが,実は意外と良いもんです.契約更改のとき,上司に「ほう,私の評価がその額(年棒)ですか.そうですか.じゃ今日は判子は押せませんな.越年度別に気にしないですから」とか,スリル満点です.3日やったらやめられない,普通の教員になんぞにゃなれませんぜ.

ところでホノルルにはウェイターが全員PhDという噂の印度料理屋があります.人間しぶとく生きていかなければなりません.みんな大人なんですから.私もさらにWild Sideな職を開拓したいです.

Posted by 義従弟 at 2006/06/17 (Sat) 23:25:27

バングラと速弾き

yama氏
> 能力のある音楽家は矢張り世に出る訳で,

これ,音楽業界の人が読むと「そんなことはない」と思うかも。たとえば同じ実力(何をもって同じとするかはさておいて)のギタリストならジャズとロックで世間の需要は全然違うでしょう。でも,ミュージシャンなら3分ほど聴いただけで上手い下手がわかるので,科学よりはまだマシかもしれませんね。文科省の方針が最低だというのは同意します。

> 義従弟氏

ラーメンはそれほどナウでもないヤングと食べました。実質8杯も食べたら体型がアーラープになってしまいます。ちなみにバングラビートの主要言語はバングラ語でなく,パンジャビ語らしいです。(わからないひとには全然わからなくてすみません。)

> ホノルルにはウェイターが全員PhDという噂の印度料理屋があります.

世間では「博士号とってまでフリーターになるのか!?」という感じの論調を目にします(たとえばここ→http://dandoweb.com/backno/20010927.htmに「フリーターになった博士の噂話も聞くようになった,と現場の悲痛な声を伝えている。」などとある)が,「ポスドクの理想と現実」を経験したものだと,フリーターとポスドクが結構近いのが実感ですね。「博士号をもってるのだから一流企業に就職できるべき」というのは「ギターの超絶技巧速弾きができるから一流企業に就職できるべき」みたいな滑稽な主張だと思う。

> 私もさらにWild Sideな職を開拓したいです.

義従弟氏だと本当にWildに行きそうだからなあ…。ナカムラも年報制にしてほしい,とは思うのですが,ぬるま湯になれきった公立大学の教員には受け入れられない考えのようですね。

Posted by 中村 at 2006/06/18 (Sun) 18:50:50

ケンキュウショク?

職業研究者至上主義というか、研究職に就いてなんぼ、という前提で話されていますが、現実の研究職が実力のある有能な若者たちにとって本当に目指すに足るものかどうか、その辺りに関してはどうなんでしょう?私自身、tadasさんが主に活動している領域(学会)の多くの人たちに、ある種の絶望感を抱いて、いわゆる研究者社会から離れました。もちろん、その真の理由は私に研究者としての圧倒的な実力がなかったせいなのですが。学問は大好きなので、その後も以前より広く自由に「研究みたいなこと」を楽しんでいます。

あなたがポスドクとしてやっていける程度にこの業界はレベルが低いんだよ、と思わず言いたくなるようなポスドクが結構多い、というのも事実。

Posted by kmgs at 2006/06/18 (Sun) 21:48:15

印籠

ウチでは毎週のように,自分がいかに労働に不向きであるか,自分が扶養されるべきであるか,を主張し合ってます.なので,もっともwild sideな人生はある日,二人そろって「辞表だしてきた」.で,河原に青テント張ることですか.

でもなぁ,私の持っているのはたかがPhD.持ってないと研究職門前払いかも知れませんが,持っててもあまり良いことはありません.それと比べると妻が持っているのはマツモトキヨシも先生と崇め奉り,泣く子も黙る国家資格ヤクザ医師.ウチの危機管理の最終兵器ですね.

Posted by 義従弟 at 2006/06/23 (Fri) 18:07:23

ところで...

「ミュージシャンなら3分ほど聴いただけで上手い下手がわかる」かもしれませんが,「売れるか売れないか(食っていけるかいけないか)」は分からないかもですね.大ファンなので文句言う権利あると思うんですが,Jimmy Pageなんて元スタジオミュージシャンとは考えられないほど下手です.だけどカッコいい!この場合は「3分ほど聞いたらカッコ良いか悪いか分かる」のかもしれません.

でも,やっぱり才能あるヤツは何かしらで「出てきちゃう」ような気がします.研究とは関係ないですが,そう言えばちまた(我が家の2名)では義従兄殿の先輩ではないかと思われたりしまっている故中島らも氏や,いまや塀の中(?留置されてるだけだとそうは言わないですかね?)のいわゆるムxカミファンドの代表なんてやっぱ「出てきてしまった」人たちなんでしょう.

Posted by 義従弟 at 2006/06/25 (Sun) 16:09:12

ええっ

Jimmy Pageって元スタジオミュージシャンだったんですか、、、
しらなかった。誰の何にはいってるんだろう。

でもまあ、簡単でかっこいいなら、
難しくてかっこいいよりもいいですよね。

Posted by na at 2006/06/26 (Mon) 12:28:40

コメント多謝

kmgsさん:
> 職業研究者至上主義というか、研究職に就いてなんぼ、という前提で話されていますが、

あれ? すくなくともナカムラはそんなことはないです。これもミュージシャンと同じで,研究者になどなりたくないないやつには全然興味のない話でしょう。ただ,一部のマニアがなりたがっているだけで,その価値観の中での議論ということだと思います。

> 現実の研究職が実力のある有能な若者たちにとって
> 本当に目指すに足るものかどうか、その辺りに関し
> てはどうなんでしょう?

う。耳がいたい。いや,実はこの問題もいろいろ考えているので,そのうちまた別稿で。

義従弟氏:
> 二人そろって「辞表だしてきた」

キミら二人なら,本当にやりそうだ。でもキミら二人ならなんとかなるでしょう。

> でも,やっぱり才能あるヤツは何かしらで
>「出てきちゃう」ような気がします

これはダーウィニズムの「環境に適応したやつが生き残る」という議論と同じではなかろうか? では「環境に適応」というのの定義はなにか,ときくと「生き残ったこと」しか答えがなくて,ということはトートロジーやんけ,という話。(いや,こういうのは理系的ヘリクツで,言っていることはよくわかるんだが…。)

na氏:
>でもまあ、簡単でかっこいいなら、
>難しくてかっこいいよりもいいですよね。

デイブ・ギルモアなんかもそういうカテゴリではなかろうか。

Posted by 中村 at 2006/06/26 (Mon) 20:04:26

義従弟さま

ヤクザ医者は元気ですか? 播磨の夫婦は機嫌よくくらしてます。

Posted by 摂津の住人 at 2006/07/01 (Sat) 21:32:25

ごめん

ごめん、間違った。ヤクザ医者でなく、ヤクザ医師だった。

Posted by 摂津の住人 at 2006/07/01 (Sat) 21:35:04

ごめん

ごめん、間違った。ヤクザ医者でなく、ヤクザ医師だった。

Posted by 摂津の住人 at 2006/07/01 (Sat) 21:35:06

摂津の住人さま

ヤクザ医師は労働量とそれに対する報酬の差に疑問を持ちながらも元気にやっております.低空飛行でも失速せずに落ちないです.やはり私よりよっぽど労働に向いていると思います.

Posted by 義従弟 at 2006/07/04 (Tue) 14:12:58

忠告

河原にテントはると自治体にしかられて追い出されるそうです。箱根の関から東の事はしりませんが、ここ上方では天王寺or大阪城公園などにテントを張るには「親分」の厳しい審査があり、場所をわりあててもらわねばならんそうです。
やはり揃ってカタギの勤をやめるのは無理みたいです。

話はかわりますが、あのテントのビニールは東国でも青色(水色)ですか? 私はかねがねあれを緑色にしたら公園でもお城の植え込みの中でもあまり目立たず、自治体から目の敵にされる率もすくないのではと思ってますが? ヤクザ医師殿、緑色のビニールをつくりませんか? 売れるとおもいますよ。村上君に次ぐ大儲けかも。

Posted by 摂津の住人 at 2006/07/04 (Tue) 23:20:20
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