Dec 23, 2005

携帯電話

そろそろ持っている携帯電話の電池がヘタってきて,買い替えようと思うのだが,ナカムラの使っている会社(au)のラインアップを見ると,どうも食指がのびるのがなくて困っている。携帯電話もそろそろ2000年あたりのコンピューターと同じように,機能がニーズを追い越しつつあって,つまり,必要な機能はもうだいたい出揃って,勢いあまった技術力で不必要な機能をゴテゴテつけて古いマシンとの差別化を図らざるを得なくなっているわけだ。3年前に携帯電話を買い替えた方は「おお,やっぱり新しいやつは便利になっとる」と実感しただろうが,最近買い替えた場合は「あれ,このアイコンなんだろう? まあ説明書読むのめんどくさいし,今まで通り使えるから,知らなくていいか」って感じになって,実際使うにあたってはでそれほど便利になっていないのではなかろうか。

こうなると携帯を買うときの判断基準はもはや機能ではなく,デザインとか価格とか,あるいは人がもっていないとかいう付帯状況とかになってくる。自動車なんかはかなり昔の70年代からそうなっているようで,売れるかどうかはエンジンが何馬力とかいう性能ではなくて,デザインの善し悪しでほぼ決まってしまうそうだ。で,そういう目でauの携帯のラインアップをみると,イマイチだなあ,と思うわけである。TalbyとPenkは結構デザインよかったんだけどなあ。

というわけで,最新機能も別に必要とせず,デザインもどうでもいいとなると,価格が安い方がいいわけで,そういうユーザーのために古いモデルが50円とか1円とかいうとんでもない値段で売られているわけである。ところが,かなり古い基本機能しかないプリペイドの携帯が某市場では何十万円という高額でとりひきされているのをご存知だろうか? いわゆるヤバイ系のひとたちの間で使われている,覚醒剤のとりひき用の電話である。当然のことながら,このとりひきは「格安! ナイスな覚醒剤がよりどりみどり」などと看板を出すわけにはいかないから顧客開拓が非常に難しい。変にルーズに顧客をつかんで警察までつながっていったら困るし,でも,なるべく多くの客は欲しいし,というわけだ。そしてなんとかして開拓した客は足のつかないようにプリペイドの携帯の番号のみを教える。で,安全な客と多くつながっている携帯電話というのは,売人にとっては得がたい付加価値をもつものになるわけである。「ちょっと俺,ヤバくなってきたから,しばらくフィリピンに飛ぶわ」とかいうときは,その携帯をだれかに売るわけだが,その携帯につながっている顧客の質と量によって,非常に高額になるらしい。(以上の知識は以前に「別冊宝島」かなんかから得たもので,ひょっとしたらウソかもしれません。)

さてここでやっと本題だが,実はナカムラはこのジャンキー携帯に結構似ている財産をもっていることに最近気づいた。なにを隠そう,このサイトである。もちろん,ここでヤバいヤクは売ってないが,物理学という麻薬にどっぷりのみなさんが多く読んでくれているわけだ。つまり「ある特別な人間集団につながる情報チャンネル」という意味ではジャンキー携帯と同様の機能を持っているのである。で,ジャンキー携帯とちがって,ナカムラは“しょうもないジョーク”以外に提供できるものはないのだが,それでも,ここに「量子力学わからんから教えてください」と書くと,日本の,いや世界のトップをいく物理学者たちが答えてくれるという,なんとありがたや,もったいなやの幸せな状況に自分がいることを,先日の「お前ら! ナカムラに物理を教えてくれませんか?シリーズ(そんなシリーズあったんかい!)」 という文章で経験したのである。ということで,答えていただいたみなさんに厚く御礼申し上げるとともに,将来の回答者候補のみなさんにもどうかよろしく,とご挨拶するのが,この文章の目的である。(しかしもちろん,ここは物理学者限定というわけではなく,「かまぁん☆」氏みたいな気楽なコメントも大歓迎ではあります。) たったそれだけのために,こんな長い文章を書いたのか,と思われるかたもいるだろうが,スミマセン,その通りです。最後まで読んでいただいて感謝です。

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